お金を借りた際に税金はかかりません。
また、返したお金は、経費にできません。
これは、個人間での貸し借りでも、銀行から借りた場合でも同じです。

借り入れても税金かからない。どういうときに税金がかかるか?

収益から費用を引いた利益に対して税金がかかります。お金を借り入れることで現金や預金は増えますが、これは利益が増えたことにはなりません。

 

お金を借りた際の仕訳を簡単に表すと

現金預金100万(資産) / 借入金100万(負債)

借入金は貸借対照表の負債に分類されます。
友人から500円を借りて税金を納めた方はいないと思います。借入金に税金はかかりません。

借りたお金をもとに広告宣伝をし、売上が立った場合

現金預金100万(資産) / 借入金100万(負債)

広告宣伝費50万(費用) / 現金預金50万(資産)

現金預金100万(資産) / 売上100万(収益)

ここで売上(収益)が発生します。これは、利益が増える要因になりますので、この売上に対しては税金がかかるということになります。
このケースでは、100(収益)-50(費用)=50(利益)となります。

貸していたお金が返済された際に利息を受け取った場合の仕訳は

現金預金110万 (資産)  /  貸付金100万 (資産)

受取利息10万 (収益)

受取利息(収益)も利益が増える要因になりますので、この受取利息に対しては税金がかかるということになります。

借り入れの返済は経費にならない?

経費に計上できるものは原則、売上を生み出すためにかかった費用に限られます。お金を借り入れただけでは利益は変わりませんので、借入金の返済も経費にはできません。しかし、借入金をもとに支出した設備投資や費用は経費として計上可能です。

お金を借りて、そのお金で宣伝をした際のことを簡単に仕訳で表してみます。

現金預金100万(資産) / 借入金100万(負債)

広告宣伝費50万(費用) / 現金預金50万(資産)

借り入れたお金をもとに支出した広告宣伝費(費用)は経費として計上することができます。

お金を返済した際に利息を支払った場合の仕訳は、

借入金100万(負債)  / 現金預金110万(資産)

支払利息10万(費用)               

この場合、支払利息(費用)のみ経費として計上することが可能ということになります。
借入金の返済額である100万は経費になりません。

 

事業資金を借り入れたおかげで設備投資ができ、売上が上がっているのではとも考えられます。よって、借入金の返済は経費にできそうな気がします。しかし、借入金の返済額が経費になるわけではなく、借入金を用いた支出等が経費となります。