平成27年度税制改正により「財産債務明細書」が「財産債務調書」となり、提出基準と様式が変更されます。
現行の「財産債務明細書」は、所得税の確定申告義務がある人のうち、年間の所得金額が2,000万円を超える人が対象でしたが、改正後の「財産債務調書」は、上記の条件を満たす人のうち、
①12月31日時点に保有する財産の価額の合計額が3億円以上の人
②12月31日時点に保有する有価証券等の価額の合計額が1億円以上の人
のどちらかに該当する方が対象になります。
つまり、年間の所得金額が2,000万円を超え①か②の条件を満たすと提出しなければならなくなります。
この改正は、平成28年1月1日以降に提出すべき財産債務調書から適用されますので、対象者は平成27年分の確定申告から提出しなければなりません。
また、財産債務調書の提出の有無等により、所得税又は相続税に係る過少申告加算税等を加減する特例措置が設けられています。
財産の種類、所在、数量及び価額、有価証券の銘柄等を記載しますので、対象者は書類作成の負担が増加しそうです。