前回の事務所通信にて、ふるさと納税の利用するに当たって
全額控除される寄付額の目安について掲載をさせて頂きましたが、
ふるさと納税については、その寄付を行った寄付先の自治体から
謝礼品としてその地域の特産品を受取ることが出来ます。

その謝礼品としての特産品について税務上の取り扱いについては
世間では周知があまりされていませんが、
所得税における一時所得に該当し場合によっては税金が生じる可能性もあります。

 

まず、自治体より受取る謝礼品は概ね寄付額の半額となっているため、
10,000円であれば5,000円程度、30,000円であれば15,000円程度の謝礼品を
受取ることができます。
そのため、その年において一時所得がこの謝礼品のみであれば、
一時所得の計算における特別控除額(最高50万円)を上回ることは、
100万円を超えるふるさと納税を行わない限り、上回らないため税金が生じることはありません。

しかし、寄付を行った同じ年に
①懸賞や福引の賞金や賞品(宝くじは除きます)、競馬や競輪の払戻金
②生命保険金、損害保険金の入学祝金、生存給付金や満期返戻金等(※1)を受取った場合には
特別控除額(最高50万円)を超えることがありますので、
①と②に対する所得だけではなく、ふるさと納税による謝礼品も合わせて
申告をする必要がありますので、申告漏れが無い様に注意をして頂ければと思います。

(※1)保険の満期返戻金については受取った金額が全て一時所得となるわけではなく、
下記の通りの計算を行った後の金額となりますのでご注意ください。

満期返戻金 - 既払込保険料(返戻金を貰うまで支払っていた保険料) = 一時所得