【2012年10月8日】
移転価格税制において最も頭を悩ます問題は、
何といっても独立企業間価格の算定です。
そもそもどのような方法で算定すれば税務上問題がないのか。
この点については、
まずベストメソッドルールを踏まえたうえで方向性を決めていくことが重要です。
移転価格税制における独立企業間価格のベストメソッドルールとは、
数ある独立企業間価格の算定方法のうち
当事者の国外関連取引にとって最も適した方法を用いるべきであるという考え方です。
独立企業間価格の算定方法は、
国外関連取引の内容、
国外関連取引の当事者の果たす機能その他の事情
を勘案して最も適した方法を、
次の中から選ぶことになります。
① 独立価格比準法(CUP法)
② 再販売価格基準法(RP法)
③ 原価基準法(CP法)
④ 利益分割法(PS法)
(i) 比較利益分割法
(ii) 寄与度利益分割法
(iii) 残余利益分割法
⑤ 取引単位営業利益法(TNMM法)
⑥ ①~⑤に準ずる方法
ちなみに、
ベストメソッドルールは平成23年の税制改正により採用されましたが、
この改正がなされる前は、
①~③の方法(独立価格比準法(CUP法)、再販売価格基準法(RP法)、原価基準法(CP法))が、
④~⑥の方法に優先して適用されることになっていました。