【2012年10月7日】
移転価格税制における事前確認制度とは、
納税者である法人が独立企業間価格を算定し、
その独立企業間価格が適正であるかどうかを
事前に税務当局に申し出ることにより、
税務当局がその算定方法等の合理性を検証し、
確認を行う制度を言います。
納税者である法人が、
確認を受けた独立企業間価格に基づき申告を行っている限り、
移転価格課税は行われません。
よって、納税者である法人にとって、
事前確認制度は移転価格税制における独立企業間価格の
予測可能性を担保するものであり、
この制度の適用を受けることにより
安心して国外関連社との取引を行えるようになります。
また、税務当局にとっても
税務調査時の余計な手間やトラブルを避けることができますので、
移転価格税制の円滑な執行のため積極的に推進しています。
但し、移転価格税制における独立企業間価格の算定は、
企業にとって大変時間のかかる作業であり、
また税務当局においても申し出られた後の事前確認には相当な日数がかかりますので、
しっかりとしたスケジュールを立てた上で臨まなければなりません。